2017年10月29日日曜日

レーザー加工機の製作・自作(ワーク)

 こんにちは。ぽんです。
 レーザー加工機で木材やプラスチック類を切断するとき、私は加工物裏面のレーザー乱反射が気になります。
 金網を使ってアクリルを切断した時は、アクリルと金網の接触部分が荒れました。
また、金網だと平面が出しにくく、市販のものは大抵は歪んでいて、レーザーの焦点距離が安定せず、困っていました。
 諸先輩方はL時アングルを並べたり、金網、換気用格子、ハニカムテーブルなどを使用されていますが、入手が困難だったり高価なため、別な方法を模索しましたので、その顛末を書きます。

 ハイ、これ何だか解りますか?
 100均で売ってる生花用の剣山ですネ!
 当然、針の面は揃っていますが、厚みや並行平面は出ていません。そこで、この剣山を1枚の板に固定して、フライス盤(CNCも含む)か旋盤で削れば、並行平面な剣山が出来るという発想です。剣山の底面は亜鉛なので、アルミ並に削りやすいと思います。

 うちにはCNCも旋盤もありますが、パソコンなくても使える旋盤で今回はやることにしました。
 旋盤で削る時、1個づつ削ってはバラツキの原因になるので、反っていない木板に座金をネジ止めして、剣山をホットボンドで固定しました。
 ポイントは接着前に回転バランスが悪くならないように配置して、鉛筆などで目印を付けてから、接着することです。


三爪の旋盤なら六角ナットは固定が良好です。四爪なら寸切りボルトとか利用したほうがいいかもしれませんが、試していません。


うまくいきました!

木板から見参を剥がす時は、板上の接着剤と剣山の針部分を熱します。
 剣山の林へ炎の風を送る感じですかね?
 あんまり、一箇所ばかり熱すると亜鉛なので溶けて針が抜けますのでご注意を。

 作業後は当然、ホットボンドが針に残りますが、高さに影響なければそのままでいいと思います。

 これで作業完了ですが、うちのレーザー加工機には安全のためとマグネット固定しやすくするためにワークにトタン板を貼っています。もちろん反射防止のためにつや消し黒アルミテープも貼っています。
 なので、この剣山もマグネットシートをつけて、使っています。

 いかがだったでしょうか?
 これだとお掃除が簡単で仕上がりも悪くありませんでした。


2017年10月14日土曜日

レーザー加工機の製作・自作(コントロール基板と配線)

 こんにちは。
 やっと、「コントロール基板と配線」編です。
 我が家のレーザー加工機のコントロール基板は、ArduinoUNO+CNCシールドV3(ともに互換品)です。
 スケッチ(Arduinoのプログラム)はgrblを採用しました。
 理由は入手性が良く情報が豊富で、しかも互換品(パチモン?)がいっぱいありコストパフォーマンスが最高だからです。
 ちなみにArduinoNanoを利用するCNCシールドV4.0もありますが、基板サイズが同じで価格がやや高価になり、情報が少ないので見合わせました。

 また、CNCシールド(Arduino基板を使いやすくするゲタ?)は最新型ではないV3が激安でしたので採用しました。
 V3をgrbl0.9以上で利用する為には、注意点として通常使用するSpinEna+とSpinEna-は使わずに、End-stopZ+とEnd-stopZ-をレーザー電源のpwm入力に接続する必要があります。
あと、ノイズに弱いため特に原点センサーとか使うと、ノイズ対策が必要なようですが、ぽんの用途では使わないので付けてません。

 新型のV3.xxについては、価格が2000円以上ですが、ノイズ対策や最新のgrblに対応するなど使いやすいので、予算に余裕のある方は迷わずV3.xxがおススメです。
 なお、初めてArduinoを使用する方はトラブル防止の為に、純正品を使ったほうがいいと諸先輩方も言われていますが、ぽんは安さに釣られて互換品を買いました。

 なので互換品ゆえのトラブルや純正品と異なる事象が発生する可能性がありますが、ぽんは「動けばいいや」的な楽観主義者なので、安全性に問題ない限り気にしない方針で行きます。
 マネする人は気をつけて下さいね。モチロン自己責任でお願いしますね。

 さて、前置き長くてすみません。ハイ、配線です。(笑)

 下写真のPWM対応電源を利用したので、grbl0.9以降はK+とK-を短絡でいいと思います。単純にK+をGRD、K-を5Vでも良いかもしれませんが、何となく怖くてリレー入れています。まあ、一応はコントロール基板の電源入っていない時はレーザー発射出来ないようにしたかったのです。

 SEP/DIRはパソコンから変更できるので使わなくていいと思います。
 あと、左中段の部分はA軸用モーターをX軸、Y軸、Z軸に割り当てられるジャンパーなので、2モーターで駆動したい場合に使います。

 さて電源は40Wですが、AC110V用です。
ということは、50%出力の時に実際は45%程度しか出ないのかもしれません。浅学なのでよく判りませんが。。。

 ArduinoUNOへgrblを書き込む方法は、諸先輩方が大変わかりやすい解説をしてくださっていますので、あえて書きませんが一つだけ苦労した点を忘備録として書きます。

 ArduinoUNOへスケッチ(プログラム)を書き込むには、Arduino IDEというソフトを利用します。その際にgrblをArduino IDEへ登録するのですが、フォルダ名に「-」が入っていると登録は出来るが、ArduinoUNOへ書き込むときに失敗します。
 具体的にはダウンロードしてきたZipファイルを解凍すると、フォルダ名「grbl-master」が作成されるので「-」は削除しておきます。

 以上で知っていることは書いたと思います。
 3Dプリンター用STLファイルは後日、ダウンロードサイトへアップしようと思います。
 あと、レーザー加工機で部品を作ることも考えていますので、出来上がったらDXFファイルとして公開しようと考えています。

 もっとレーザー加工機が普及して、情報共有が広がればと思います。



2017/10/29 追記
 木材を切断している時に気づいたんですが、切断面がギザギザになっていました。
 考えるにレーザー発振が断続的になっているような感じでした。
 諸先輩方の情報で思い当たる点として、みら太さんのレーザー電源記事でPWMは20khz以上でなければならないとのこと。
 たしかにレーザーが瞬間的にON、OFFされているような切断面でした。
 対応策としては、マーフィーさんのgrbl1.1のPWM記事で紹介されている、PWM周波数の変更方法でデフォルトの0.98khzから、62.5khzへ変更することでした。